作って楽しい、食べて美味しいカレー。 スパイスたっぷり効いたカレーが大好きな弊社フードコーディネーターの五十嵐氏が バターチキンカレーを作ってくれました!カレーだけではなく、色とりどりの副菜も! 今日は、お料理の楽しさをお伝えします!
text by KATOMI
作りたいカレーは?
本日作ったのはバターチキンカレー。 北インドで親しまれてきた伝統料理です。 バターカレーは、インドでよく作られる「タンドリーチキン」と関係があります。 「タンドリーチキン」はヨーグルト、カシューナッツペースト、香辛料などに漬け込んだ鶏肉を焼いたもの。この「タンドリーチキン」を作るときにソースだけ余るので、余ったソースにバター、トマト、生クリームなどを加えてカレーにしたものがバターチキンカレーの始まりでなのです。さあ、五十嵐さんの楽しそうなキッチン風景をみてみましょう!
バターカレー色の正体
計量したスパイスと薬味、具材が並んでいると、ひとつひとつどんな香りなのかわくわくしてきます。さて、この写真(器が並んでいる写真)に写っている赤いものは何でしょうか? 写真上の大きめなボールに入っている具材はトマトです。写真中心あたりにパプリカパウダー、下あたりに唐辛子パウダー。バターカレーの色味になっていく「赤み」はこれらの具材だったようです。その他、ココナッツミルクや、ヨーグルト、ターメリック、その他の具材とスパイスが混ざり、バターカレーらしいオレンジ色になるのですね。
スパイスとは
スパイスは、15世紀ころの大航海時代ではとても高価なものでした。薬や治療薬としても使われていたスパイス。体に良いものがたっぷり入ったカレーは、栄養満点間違いなしですね。バターカレーではたくさんのスパイスを使用しました。コリアンダーは抗酸化作用に優れ、老化や動脈硬化を防ぎます。ターメリックはアンチエイジング効果・消化不良の改善・肝機能の改善に効果があります。 カルダモンは集中力が増します。 スパイスは香りだけではなく、体にさまざまな良い効果をあたえてくれるものなのです。
クミンの栄養素
今回作ったバターカレーには、クミンもたくさん入っています。食欲促進、解毒作業、腹痛の緩和、体を元気にしてくれるクミン。 クミンはビタミンB2が含まれており、体づくりに必要な成分が入っています。 また、吐き気や便秘の改善をしてくれるので妊娠中の女性にもおすすめです。(どんなものでも大量摂取はNGです。) 大昔では記憶喪失の患者治療にも使用されていたこともあり、そのとおり、ミネラルも豊富に含むクミンにはたくさんの栄養成分が含まれています。
クミンは無限大
「あ、カレーだ」と判断する決定的な素材はクミンだそうですが、実はクミンはカレーに使用するだけではありません。 お料理でもお菓子でもサラダにも使えますし、ピクルスに入れたりと、使い方は様々。クミンはパウダーになっているものとそのままのシードが売っています。シードを使う場合は、ささっと料理にかけても良いですし、油で炒めて、その香りのうつった油ごと何かに使うと良いです。そのまま毎朝ひとつまみクミンを噛むと、記憶力向上。 熟したバナナにクミンをふりかけて一緒に食べると、不眠の改善にも役立つそうです。お料理が苦手な方はヨーグルトにクミンパウダーをかけて試してみるのもよいでしょう。 そういえば、以前五十嵐氏がクミンをつかって、パウンドケーキを作ってくれました。
今回作ったクミンメニュー
今回は、バターチキンカレーの他に、クミンを使ったサラダとクミンライスを作ってみました。
- クミンたっぷりバターチキンカレー
- クミンとジャガイモを一緒に炒めた「サブジ」
- 人参とレーズンとクミンの「ラペ」
- むらさきキャベツとカッテージチーズの「ラペ」
- アーモンドとバターとクミンを混ぜた「クミンライス」
メニューの中に4点もクミンが入っています。 意外と、なんでも使えてしまうクミンちゃんです。
クミンは美容をうながす?
ビタミンB2は、髪や爪の細胞再生を助け、皮膚や粘膜の状態を良く保つはたらきがあります。クミンにはビタミンB2が含まれているので美容効果もあるようです。悪玉コレステロールと体脂肪を減らしてくれる驚きの効果もあります。
さあ!カレー作り!!
お肉を炒めているところです。 お料理って、お肉に火を通すときワクワクしませんか。 しっかり火が通ったら、さきほど触れた、バターカレーの素材たちと合わせて、鍋の中はとろっとろです。バターチキンカレーらしいオレンジ色になりました! 完成したら、蓋をしてちょっと置く。 カレーは完成してからちょっと置くと、まろやかになりますね。 カレーは一晩寝かすともっと美味しくなるのですが、私たちはもう待ちきれません! 食べちゃいます。
カレーを作りながらおかずも用意していこう
カレーを作りながら、さきほどご紹介したラペを作るために、じゃがいもを茹でているところです。今回は3つ副菜を作ったので、全て簡単に出来るメニューで進めました。カレーをおいておきながら、じゃがいも茹でながら、ボールの中ににんじんサラダを作りながら!にんじんサラダにはレーズンが入っています。レーズンを軽く手でほぐしながら人参と合わせていきます。 キッチンでは忙しそうだけど、集中していて楽しそうな五十嵐氏でした。
盛り付けの基本
美味しいお料理が揃ったら、あとは盛り付けて頂きます! 何より今回は、バターチキンカレーの魅力と、副菜の色使いが完成度高すぎです!! 何点か副菜を作るときは、完成したときの色味がそれぞれ違った色味になるようなメニューを考えることも大切です。 もし同じ色味のものを作った場合、間に違う色味の料理を置いて仕切って盛り付けすると良いでしょう。もし仕切りになる料理がなかったら、ベビーリーフや、レタスなどで仕切ってあげるか、茹で卵をスライスして同じ色味の副菜を仕切ってあげると、卵の白と黄色がアクセントになり、お料理を引き立たせてくれます。
みんなで食べよう映えるワンプレート
今日はワンプレードで盛り付け! ワンプレートの時、カレーや汁物なども器に持って一緒にプレートに乗せると便利。 洗い物も少ないし、見た目もゴージャスになり、テンションアップ! 複数人数の用意をするとき、同じお皿はなかなか複数枚ないと思いますし、 全て違うお皿を使うことで逆に賑やかで、楽しさがUP。 盛り付ける時も、食べる時も楽しいものです。
美味しかったものはメモしておこう!
美味しかったものや、作ってみて気に入った料理は、 時間が経つと忘れてしまうことが多いものです。 1度作って気に入った料理をまた調べると、時間がかかってしまいます。 シンプルなメニューこそ、シンプルに作れるようになるために、 必要な具材や調味料、ざっくりした作り方やコツをメモしてまとめておくことをお勧めします。コツコツメモしたものが、自分にとって一生ものになるかもしれません。またそのメモを見返していると、自然と料理をしたくなります。
カトミ が気に入ったジャガイモサブジ(3人分)
今回ご紹介させていただいたクミンとジャガイモを一緒に炒めた「サブジ」ですが、作り方簡単!見た目がダイナミックandゴージャスなので私、カトミの大好きなメニューになりました!色々教えてくれた五十嵐さん、どうも有難うございます。みなさんも是非試してみてください。
用意するもの
・じゃがいも3個・青なんばん1本(1/3しか使いません)・パクチー葉が多めのもの2束・クミン大さじ2・オリーブオイル大さじ1
- じゃがいもの皮を剥いて一口大に切る
- 鍋にお湯をはり、じゃがいもを茹でておく(電子レンジでもOK)
- フライパンにオリーブオイルでクミンを炒める
- 青なんばんの輪切りを加える
- じゃがいもを加えて炒める
- パクチーを加えてかるく炒める
- 火を止めて塩で味を整える
青なんばんとは、青唐辛子のことです。北海道では青唐辛子のことを「青なんばん」と言い、辛いものがお好きな方にお勧めです。ちなみに撮影では「激辛青なんばん」を使用しました。ここまで辛い青なんばんは初めてです!切っていると指がひりひり痛くなるので、なるべく切り目は触らないように輪切りにしましょう。今回作る3人分くらいの量では、青とうがらしを1/3 本しか使いません。辛味が苦手な方は青なんばんは使用しなくても大丈夫ですが、ちょっぴり辛めなほうが、このお料理には合いそうです。クミンの香りが移った油を使いじゃがいもを炒める工程が気に入りました。極度のクミン好きから始まり、まさかのクミンネタで会社のブログを更新してしまうとは思っていませんでした!